幼い子どもたちには、時に多動や衝動的な行動がみられるのが普通です。しかし、活動のレベルや衝動的な行動をコントロールすることが非常に難しい子どももいます。
多動は、過度の身体的活動、常に落ち着きがない、じっとしていられない、よく動き回る、しゃべりすぎる、不適切な場面で走ったり登ったりする、静かに活動したり遊んだりできない行動を含みます。
衝動性は、悪い結果につながる可能性がある行動をすぐにとってしまうことを止められない行動です。衝動性が高い子どもは、後から得られる大きな報酬よりも、たとえ小さくてもすぐに得られる報酬を好む傾向があります。そのため、会話をしている時や遊んでいる時、道路を横断する時に待つのが難しい場合があります。適切かどうか考えずに行動したり、正しいかどうか考えず質問に即答したりすることがあります。
年齢相応とそうでない多動や衝動性の見分け方は?
- 様々な場所(学校、家庭など)で長期(数ヶ月)にわたって多動や衝動的行動が認められる場合。
- 特別な出来事(両親の離婚など)が行動の原因となっていない場合。
- 適切でない行動が頻繁に強くみられ、生活に悪影響を及ぼしている場合。
多動や衝動性が顕著に見られる子どもを支援する方法は?
- 多動や衝動性から学習が困難になりうる場面を予測し、そのような行動の引き金になる要素を取り除く。
- 目で見える合図なども使って指示を出し、活動や行動の切り替えを促す。明確な指示を出し、手の合図を使うなどして、一つのことを終わらせて、次のことへ移ることを促す。
- 子どもが立ったり動き回ったりすることを許可する。多動の傾向がある子どもは、課題の合間に休憩を入れると効果的である。例えば、黒板を消す、事務室に行って教材をとってくる、またはトイレや水を飲みに行くことなどを促す。
支援を妨げる可能性があることは?
- 子どもの症状や困難さを認めないこと。
- 子どもの同意なしに、困難さについて他の子どもの前で話すこと。